
金利上昇で賃貸経営はどうなる?サブリース契約の注意点
こんにちは。
GranHomes明石店の福田です!
「家賃は入っているのに、お金が残らない」
アパートやマンションを所有しているオーナー様にとって、最近気になるのが「金利の上昇」ではないでしょうか。
融資を利用して物件を購入している場合、金利が少し変わるだけでも、毎月の返済額に影響します。
さらに、賃貸物件は時間が経つほど設備が古くなり、修繕や交換にかかる費用も増えていきます。
一方で、家賃は簡単に値上げできるとは限りません。
つまり、
収入は大きく変わらないのに、支出だけが増えていく
という状況が起こりやすくなっています。
特にサブリース契約を利用しているオーナー様の場合は、単純に「毎月家賃が入っているから大丈夫」と考えるのではなく、現在の契約で実際にどれだけの利益が残っているのかを確認することが大切です。
今回は、金利上昇によって賃貸経営の収支がどのように変化するのか、そしてサブリース契約中のオーナー様が確認しておきたいポイントを解説します。
【賃貸経営で見るべきなのは「家賃収入」だけではない】
賃貸経営をしていると、どうしても「年間家賃収入○○万円」という数字に目が向きます。
しかし、実際にオーナー様の手元に残る金額は、家賃収入そのものではありません。
家賃収入から、
- ・ローンの返済
- ・管理にかかる費用
- ・固定資産税
- ・火災保険などの保険料
- ・建物や設備の修繕費
- ・入退去時の費用
- ・その他の維持管理費
などを支払った後に残った金額が、実際のキャッシュフローです。
例えば年間家賃収入が500万円あったとしても、年間の支出が450万円あれば、残るのは50万円です。
反対に、家賃収入が少し減ったとしても、経費を抑えられていれば、最終的な手残りが大きくなることもあります。
そのため、
「いくら売り上げているか」ではなく、「いくら残っているか」
という視点が重要になります。
【金利が上がると、毎月の収支が少しずつ変わっていく】
賃貸経営では、ローン返済が大きな固定支出になります。
そのため、変動金利などで融資を受けている場合、金利上昇による影響を無視することはできません。
仮に毎月の返済額が数万円増えた場合、一見すると「数万円くらい」と感じるかもしれません。
しかし、年間で考えれば数十万円。
さらに5年、10年と続けば、決して小さな金額ではありません。
また、賃貸物件ではローンだけを見ておけばいいわけではありません。
築年数が進めば設備の故障や交換が増え、大規模修繕が必要になることもあります。
つまり、
「金利上昇による返済負担」+「築年数による維持費の増加」
が同時に発生する可能性があります。
これまで問題なく利益が出ていた物件でも、数年後には収支が大きく変わっている可能性があるのです。
【サブリース契約でも「収入が永久に固定される」とは限らない】
サブリースの大きな魅力は、オーナー様自身で入居者を探したり、空室のたびに家賃収入が途切れることを心配したりする負担を軽減できる点です。
そのため、
「空室になっても一定の賃料が入るなら安心」
と考えるのは自然なことです。
ただし、サブリース契約を利用する場合に確認しておきたいのが、借上げ賃料の見直しに関する契約条件です。
サブリースだからといって、購入したときの賃料が将来にわたって同じ金額で維持されるとは限りません。
物件周辺の賃貸需要や市場賃料、建物の築年数などによって、契約上の賃料が見直されるケースがあります。
ここを確認せずに、
「家賃保証があるからローン返済も問題ない」
と考えてしまうのは危険です。
オーナー様が金融機関へ支払うローンと、サブリース会社から受け取る賃料は、それぞれ別の契約だからです。
【「収入が減る」と「支出が増える」が重なると注意】
賃貸経営で特に注意したいのは、収入と支出が同じタイミングで悪化するケースです。
例えば、
借上げ賃料が見直される
↓
毎月の収入が減る
そこに、
ローン金利が上昇する
↓
返済負担が増える
さらに、
建物が古くなる
↓
修繕費が増える
これが重なると、以前は十分に利益が出ていた物件でも、手残りが大きく減少する可能性があります。
だからこそ、現在の収支だけを見るのではなく、
「今後もこの状態が続いた場合、数年後にどうなるのか」
まで考えることが大切です。
【意外と大きい「修繕費」の影響】
賃貸物件を所有している以上、修繕を完全になくすことはできません。
エアコンや給湯器のような室内設備だけでなく、共用部の照明、インターホン、ポンプ、防水、外壁など、物件によってさまざまな修繕が発生します。
そして築年数が進むにつれて、一度に大きな費用が必要になることもあります。
ここで大切なのは、
「修繕が必要かどうか」だけではなく、「その工事費用が適正なのか」も確認すること
です。
もちろん、管理会社に修繕を任せること自体は問題ありません。
ただし、金額の大きな工事については、工事内容や見積金額を確認し、必要に応じて他社の見積もりと比較することで、支出を抑えられる場合があります。
一度の修繕費だけを見ると大きな差に感じなくても、長期間で積み重なると収益に大きく影響します。
【サブリースを解約すれば利益が増える、とは限らない】
ここまで読むと、
「じゃあサブリースをやめて一般管理に変更すればいいのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、これは物件によって答えが変わります。
一般管理に変更すれば、サブリース会社へ支払っている費用を抑えられたり、実際の募集賃料に近い金額で運用できたりする可能性があります。
一方で空室が発生すれば、その期間の家賃収入はオーナー様の負担になります。
また、入居者募集がうまくいかなければ、想定していた収入を確保できない可能性もあります。
大事なのは周辺の状況も踏まえた【本質的な物件価値】を正しく認識する事です。
物件が綺麗、駅近などの好立地、周辺物件に比べて家賃が安い
という【表面的な価値】はもちろん大事ですが、
入居年月、成約スピード、近隣に類似物件が有るか
という【潜在的な価値】を侮ってはいけません。
例①
築は浅くない、駅から近くない、近隣より家賃は安い
1部屋が基本的に4~6年程住まれており、空きが出ても1ヶ月経たず決まる
⇒周辺のニーズをバッチリ捉えた良物件
例②
築が浅い、駅から近い、近隣より家賃は高い
新築後2~3ヶ月経って全部屋埋まり、その後も1年たたないペースで退去され、退去後数カ月決まらない
⇒テコ入れが必要な可能性が大
この場合、
例①は一般管理
例②はサブリース
が良いかもしれませんね。
これを踏まえると
「サブリース=損」
「一般管理=得」
と一概には言えません。
物件によってはサブリースの安心感が大きなメリットになることもあります。
重要なのは管理方法の名前ではなく、その物件で最終的にどれだけの収益を残せるかです。
【一度「今の契約」と「別の管理方法」を数字で比べてみる】
もし現在の賃貸経営に少しでも違和感があるなら、まずは数字を整理してみることをおすすめします。
確認したいのは、次のような項目です。
現在の年間収入
- 実際に受け取っている年間賃料
- 借上げ賃料の見直し履歴
年間の支出
- ローン返済
- 管理費・サブリース関連費用
- 固定資産税
- 保険料
- 修繕費
- その他の維持費
そして最後に、
「すべて支払った後、年間でいくら残っているのか」
を確認します。
さらに、
「このままサブリースを続けた場合」
「一般管理に変更した場合」
「今後金利が上昇した場合」
など、いくつかのパターンで試算してみると、より判断しやすくなります。
【「契約したとき」と「今」を比べてみる】
もう一つおすすめしたいのが、物件を購入した当時と現在を比較することです。
購入当初は、
「この家賃なら十分利益が出る」
「ローン返済をしても毎月これくらい残る」
という計画で購入されたはずです。
しかし、その後、
- ・金利が変わった
- ・借上げ賃料が変わった
- ・管理費が変わった
- ・修繕費が増えた
- ・周辺の家賃相場が変わった
- ・建物の築年数が進んだ
など、さまざまな変化が起こります。
つまり、
購入時には問題なかった収支が、現在も同じとは限りません。
だからこそ、定期的に収支を見直すことが重要です。
【金利が上がった今こそ「賃貸経営の健康診断」を】
賃貸経営は、一度購入したら終わりではありません。
市場も金利も建物も、時間とともに変化していきます。
特に今後は、
「家賃収入がいくらあるか」だけではなく、
「その収入から何が出ていき、最後にいくら残るのか」
を見ることが重要になります。
サブリースを利用しているからといって、必ず見直す必要があるわけではありません。
むしろ、現在の契約が物件に合っているのであれば、そのまま継続することも一つの選択肢です。
ただ、
「最近、以前よりお金が残らなくなった」
「ローン返済が重くなってきた」
「修繕費が増えてきた」
「借上げ賃料が下がった」
「今の管理方法が本当に自分の物件に合っているのか分からない」
という方は、一度立ち止まって収支を確認してみる価値があります。
【サブリースを続けるか迷ったら、まずは「比較」から】
当社では、サブリースから一般管理への変更を一律におすすめしているわけではありません。
大切なのは、オーナー様の物件について、
「今の管理方法を続けた場合」
と
「別の管理方法に変更した場合」
で、どのような違いが出るのかを把握することだと考えています。
実際の家賃相場や入居状況、管理費、修繕費、ローン返済などを整理すれば、現在の賃貸経営がどのような状態なのかが見えてきます。
管理会社を変更するかどうかを決めるのは、その後でも構いません。
まずは、
【自分の物件の本質的価値】
【自分の物件は今いくら稼いで、いくら残しているのか】
を知ること。
賃貸経営を取り巻く環境は常に変化しているので、こうした定期的な見直しが大切です。
特に本質的な物件価値は書類上では分かりずらく、実地を元に裏付けされた感覚も大事になってきます。
金利上昇や物価高騰が叫ばれる今だからこそ
「サブリースをこのまま続けてもいいのか」
「現在支払っている修繕費は適切か」
「家賃は近隣に比べて適正か」
「現管理のままで良いのか」
を今一度考えてみても良いかもしれません。
大切な資産を長く運用していくために、少しでも当社が皆様のお力添えになれれば幸いです。